「NSTって知っていますか?」

ブログ一発目は「NSTって知っていますか?」という、ちょっとマニアックな話題からスタート。

NSTがもっと市民権を得る言葉になれば良いなって

思っています。

NSTとは、Nutrition(栄養)Support(支援)Team(チーム)の略で、患者さんの栄養管理を様々な職種で実践し支援するチームのことです。

もし、あなたが入院した時に、NSTがしっかり動いている病院では、あなたの食事や点滴、お薬のことについて、様々な職種があつまって相談しています。

例えば、“お薬の内容(食欲や食べる機能への影響、認知症や精神科のお薬の量 等)” 、 “食事の形態(普通食、柔らか食、ソフト食 等)” 、 “デザート等の追加(エネルギープリン 等)”についても相談しています。

食べる機能として、“もぐもぐ噛むこと” “ごっくんと飲み込むこと”の専門職である歯科医師、歯科衛生士に注目が集まっています

食べることに一生懸命に取り組んでいる歯科関係者が皆さんの地域にも数名おられると思います。

地域の病院には歯科が無いことも多く、歯科関係者も最近、NSTへ地域の歯科医師や歯科衛生士が呼ばれることも増えてきていますね。私も、地域の中核病院へ歯科がないので週1回の関わりも持っています。

NSTで回診していると、お口の “乾きや汚れ” が見過ごされていることも多く経験します。こういった時に、歯科が関わることで、お口の問題の解決に前向きに取り組んでいくことができます。

緊急的な処置が必要になる急性期病院や、その後の活動の回復を目的とした回復期病院や、リハビリテーションを主体としたリハビリテーション病院では、入院中にお口の中を綺麗にたもち、お口の機能(話す・食べる等)を保つことで入院期間が短縮する科学的エビデンスも報告されています。この辺りは、また順に書いていこうと思います。

地域の歯科専門職の皆さんも、「栄養のことは専門外なんで…」といわず、是非 地域の病院からオファーがあれば、NSTへ参加してみてください。

私も、はじめは二の足を踏みました。しかし、毎週関わっていくなかで、歯科には歯科の役割を期待されていることが分かりました。

例えば、“口が乾いていないか” 、 “口の中に汚れが残っていないか” , “入れ歯が割れたりしていないか”といった歯科の目線が、多職種からは期待されています。決して、栄養のカロリー計算を頼まれることはありません(たぶん…)。

ですので、普段している専門的なことを、そのまま入院中の患者さんで診察し、食べる上で問題となっていることのアドバイスをすれば、歯科関係者に期待されていることをクリアできるんです!!

地域のNSTや地域での高齢者の低栄養予防イベント(WAVES Japanの元気にたべてますか?)等も増えてきましたね。

市民の皆さんも一緒に、

地域の栄養の事について考えるって

素敵ですね。

このブログでは、NSTのこと、お口の健康のこと、歯科と全身のこと、低栄養のこと…口と栄養が関係する色々なことをテーマに書いていきたいと思っています。

初記事投稿、もっと文章力もあげていこう!